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技能と認知
練習に取り組む際、配慮しなくてはならない項目。
Style1の練習でもボディーイメージや自動化などの言葉は良く出てくると思います。
感覚 泳いでいるときに手や足などの身体で水を感じますよね。
他にも殺風景な景色や他の泳者見たり、水の音を聞いたり、塩素のにおいがしたり。
これらを感じるのが感覚と言います。（ごく当たり前の事ですね）
知覚 五感で感じた感覚に意味をつけたものが知覚です。
逆に感覚から意味を見つけ出す事もあります。
・においがする（感覚）→塩素のにおい（知覚）
・手の平に水があたる（感覚）→手の平に高い水圧を受ける（知覚）
・飛び込んでお腹を打った（感覚）→腹打ちの飛び込みをしている（知覚）
認知 知覚のもつ意味や解釈に着目し、より高いレベルでスポーツに活かします。
この認知は人によって異なります。
・手の平に高い水圧を受ける（知覚）→ハイエルボーができている（認知）
・腹打ちの飛び込みをしている（知覚）→腰の位置が低い（認知）
ちなみにこう感じなく、別の感じを持つ人もいます。
ボディーイメージ いつも見て感じているはずの自分の身体（一部で可）を等身大で紙にかけますか？
自分で感じている体の大きさや形。それがボディーイメージ。
おそらくほとんどの人は正確には描けません。紙だけではなくイメージの中でも。
過去の体験などで大きく変化します。
閉鎖スキル 水泳を始め、ゴルフや陸上などの個人競技の多くはこの閉鎖スキルです。クローズドスキルともよばれます。
周りの環境に変化が少なく、予測がしやすいのがポイントです。
開放スキル サッカーや野球などの球技全般。また格闘技などは開放スキルであり、オープンスキルとも呼ばれます。
閉鎖スキルとは反対に、周囲に環境変化があり、予測しにくいという特徴があります。
選択的注意 たくさんある情報の中から、自分に興味のあることだけを選びだす能力です。
逆にいえば、自分に必要ない情報は無視します。
「カクテルパーティー現象」とも呼ばれ、パーティーのような人ごみの中でも、自分のことが話されていれば、注意して聞こえてくる事を言います。
自動化 新しい動きでも繰り返し行い、慣れてくるということを経験した事はどなたにもあることだと思います。反対に始めてクロールを泳いだときには腕を回して、キックを打って、呼吸をして・・・と延々考えながら泳いだはずです。
慣れである自動化という能力は、意識的に動かしていた運動が意識せずにできるようになることをいいます。
しかし、注意をしすぎると自動化が崩壊し、今までの動きができなくなると言うスランプ。もしくはさらに良い動きへのきっかけにも変化します。
心理的不適応 クロールの腕を掻きながら呼吸をする。これは自動化の出来たスイマーならば何ら問題無い動作です。
しかし初心者にしてみれば大変難しく、腕の動作は上手く出来ず、呼吸動作などはほとんどの方が最初のタイミングを逸します。
これを心理的不適応といい、１つ目（腕の掻き）に対して２つ目の動作（呼吸）は反応が遅れます。
Ｓ効果 空間的感覚が広いと時間的感覚が長く感じる事。
２５ｍプールでは５ｍ，１２．５ｍ，２０ｍとラインがひいてあります。
これがなくなると、距離が２５ｍ以上に感じるはずですよ。
（そんなプールみたことないですけど・・・）
Ｔ効果 空間的感覚が一定で、時間的感覚に差をつけた場合に距離が変化したように感じる。
１２．５ｍ（空間的感覚一定）でのダッシュでは距離が短く、
イージーで泳いだら、距離が長く感じる事。
中央視 眼の網膜の中心で見ているものを中央視といいます。
水泳ならば、コースのセンターラインを見たり、ターン前に壁を見たり。
背泳ぎでコースロープとの距離を測ったり。
周辺視 網膜の周辺部分で見えるものが周辺視です。
サッカーやバスケットなどのスポーツでは、特に良く使われる視野です。
水泳では、レースで隣のコースの人を見るのに使いますね。
私は指導中に一度に何人ものタイムを取るときは、
ストップウォッチを中心視でタイムを読み上げ、選手を周辺視で追います。
見積り 空間・大きさ・距離の見積りなどもありますが、スイマーには時間の見積りが一番必要ですね。
自分がどのくらいのタイムで泳いでいるか、これを時計を見ないで感じる必要があります。
ストップウォッチを手に持って、泳ぐイメージを作ってタイムを計測。慣れてくれば実際と同じタイムでウォッチを止める事ができます。速い選手になればなるほどこの見積りの能力が高いです。
プリセレクション効果 コーチなどに強制的に補助されて行うよりも、自分から工夫して動作を行う方が記憶に残りやすいと言う効果。
例えば平泳ぎのキックでは、始めての泳者にはコーチが補助をしますが、あれを反応強制法と呼び、あまり泳者の記憶には残りにくい練習です。
フィンガーネイルなどは指先に水が当たるのを自ら感じる練習で、物理的制限法と呼び、指に水が当たらないと自分でわかる練習です。
前者はコーチの強制。後者は自分からの動作。
文脈干渉効果 ・ブロック練習
　クロールを２０本泳ぐような同じことを繰返す練習
・ランダム練習
　個人メドレーやドリルなどいろいろな練習がごちゃまぜの練習

技術レベルのアップから見ると、これらはそれぞれ特徴があります。
ブロック練習の方が、一次的には技術力が高まりますが、
長期的にはランダム練習の方が記憶に強固に残ります。
バーンアウト 真面目な人に起りやすいですね。精神的に追い詰められた状態です。
「練習しているのにタイムが伸びない」と深く悩んではいませんか？
責任感が強い・周り期待されている・生活の全てが水泳である。
そんな人は要注意＆練習を休むと強い罪悪感を感じる場合かなり要注意です。
水泳は楽しみましょう。
ドロップアウト バーンアウトとは違ってもうチョット健康的かな？
自分から辞めちゃって、別のこと始める人。バーンアウトと大きく違うのは選択肢があることですね。辞めても次のことがあると、そんなに凹みません。
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