【部位別疾患別リハビリテーション】
腰痛の症状を5つに分類しその特徴とリハビリテーションを述べよ
腰痛の症状には大きく分けて5つの型がある。 先ずは「屈曲型」で、ハムストリングや大殿筋などの股関節伸筋群のタイトネスで起こりやすく、身体を屈曲する事によって痛みを生じる「伸展型」は体幹を伸展する動作で伸ばされる腸腰筋・大腿四頭筋・大腿筋膜腸筋などの股関節屈筋群のタイトネスでおこる。 「回旋型」は腹筋が弱く、腰方形筋のタイトネスが原因で、体幹を回旋させる事により痛みが生じる。 またそれ以外にも、器質的損傷の腰痛は「安静型」に分類され、仙腸関節の痛みなどが発生する「不安定型」も存在する。
ここでは、「屈曲型」「伸展型」「回旋型」を例に上げてリハビリテーションを考察する。 どの痛みの型にも共通していえることは、タイトネスによって引き起こされるという事である。 従って、リハビリテーションの最初の段階では、ROMの改善が課題となる。 それぞれ、体幹屈曲・伸展のストレッチを自動運動から導入すべきである。 また、その後は自らの力やトレーナーの力を借りての他動運動によるストレッチが効果を促進する。
筋力トレーニングの前に行ないたいものは、アライメントのチェックである。 体幹の筋力バランスにより脊柱が側湾していたり、腹圧が弱く骨盤の動きに影響を与えている場合も多い。 これを腹筋のアイソトニックトレーニングによって、腹圧を高める事を学び、アイトニックトレーニングで筋力を向上させる。 これにより腰椎骨盤リズムの向上をはかる。
筋力トレーニングとしては、屈曲筋はクランチやシットアップ・レッグレイズなどが必要であり、伸展型にはスパインヒップリフトやデッドリフトなどがある。 また回旋筋に関しては腹筋トレーニングと腰方形筋のROM回復が主なリハビリでり、それらが回復してから体幹の捻りを導入すべきである。
トレーニング後のケアもリスク管理として重要である。 通常であればアイシングでも良いが、腰痛に関しては腫脹部位などが少ないので、温熱療法や低周波療法などが薦められる。
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