【種目別とリハビリテーション】
スポーツの腰部の障害で、競技復帰の際のアスレティックリハビリテーションメニューの手順と、傷害の発生機転、再発予防を述べよ。
スポーツにおける腰部の傷害は様々であるが、筋・筋膜性腰痛や腰部捻挫・腰椎分離症・腰椎椎間板ヘルニアなどがある。 発生機転は、屈曲・伸展や回旋動作などによる過度のストレスによって発症する例がどのスポーツにも多く、受傷直後には安静とアイシングが必要である。 再発予防として、腹筋のトレーニングによる腹圧の向上や腰部の柔軟性向上などが挙げられる。
競技復帰したときに、発生機転と同じ動きをしても、再受傷しないようなコアとフォームを作る必要がある。 競技復帰の段階においては、それまでのリハビリテーションで、持久力・関節可動域・筋力及び協調性などがある程度回復されている。 次の段階として、腰だけでなく下肢や上肢との協調性もさらに高め、瞬発力をそなえた動きを再教育する必要がある。 また競技特性なども検討し、競技で使う動きをトレーニングしておくと良い。
具体的なメニューとしては、基本的にはデッドリフトで大殿筋やハムストリングを含めた、身体背部の強化を行ない、このときの腹圧を高めた状態で行なうことが、競技復帰後のリスクマネジメントにもつながる。 また、ワンハンドダンベルクリーンで体幹の捻りの動きを行い、伸展運動だけでなく回旋運動にも協調性を導入する。 また、クリーンなどによって全身の協調性を高め競技復帰時のフォーム安定性にもつなげる。 競技特有のフォームとして、例えば急な切り返しやダッシュ。 腰部に負担を掛けないように、腰の位置を深く落としてのステップ動作なども順次導入すべきである。 また、投球動作などがあるスポーツでは、競技復帰期以前からの基本的な投球動作などを行い、復帰期においてはより実践に近い投球動作を行なっておく。
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