【スポーツ外傷のリハビリテーションと外傷性病後のトレーニング計画】
偏平足障害により引き起こされる疾患名を述べよ。 足部・解剖・機能・下肢アライメントを使って発生機序を説明せよ。
偏平足障害は、下腿や足部のアライメント異常などによって引き起こされる障害である。 下肢のうち、下腿のアライメント異常としては静的にはX脚。 動的にはニー・イン・トゥアウトが挙げられ、足部外反でも偏平足障害を起こしやすいアライメントとなる。 これらのアライメントは足部の内側を構成する内側縦アーチの低下を引き起こす。 内側縦アーチは第1中足骨・楔状骨・舟状骨・距骨・踵骨及び足底筋膜を含む靭帯で静的安定性を構成しており、後脛骨筋・腓骨筋などが動的な安定性を構成している。 特に、後脛骨筋は足部を内反させる働きを持ち、腓骨筋は足部を外反させる働きを担う。 これらの筋力低下が見られると、足部アライメントの異常につながることがある。 またウィンドラス機構・トラス機構の機能低下も見られる。
内側縦アーチの低下の影響により、横アーチも低下する。 それによって「開帳足」が誘発される。 また、第1中足骨の内転により「外反母趾」や「足底筋膜炎」などが引き起こされる。 下肢においても、疲労骨折や膝外反によって内側側副靭帯炎・コンパートメント症候群などが引き起こされる。
予防策としては、母趾球荷重から小趾球にも荷重をかけるアライメントへ改善する為、アーチを保持する為のテーピングや、インソールの使用が効果的である。 また、チューブや徒手などによる後脛骨筋のトレーニングも実施し、内側縦アーチの改善を行なうべきである。
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