【スポーツ医学 内科】
スポーツ選手の内的疾患
スポーツ選手に起こる内的疾患には、急性の突然死や熱中症。 慢性の貧血・オーバートレーニング・月経異常が挙げられる。
最も重篤なもに突然死が挙げられる。 原因として考えられるのは統計的に循環器系疾患のケースが多い。 スポーツ選手であれば、心筋肥大などによって発生する。 循環器系疾患の場合の予防はメディカルチェックと日常からの体調チェックを十分に行なう事である。
熱中症は、夏場に多く発生しやすく、気象条件などを把握すれば比較的予防ができる障害である。 発生機序は、高温高湿度の環境下でのスポーツ活動によるうつ熱や水分不足・ナトリウム不足などである。 従って、環境を把握する為、WBGT(黒球湿球温度)の測定によって、運動時間・強度・場所の変更や、水分・ミネラル分の補給などによって予防できる。
スポーツ選手特有の貧血として溶血性貧血がある。 これは慢性的な疾患であり、運動中に足底部を頻回に床に打ち付ける長距離走やジャンプ系競技(バレー・バスケット)・剣道などに多い。 足底の毛細血管内の赤血球が破壊される。 骨髄で造血されなければ貧血となる。 予防策として、鉄・たんぱく質・ビタミンCの栄養補給と、サーフェスを草・土に変える、シューズのクッション性を高めるなどの改善が必要である。
オーバートレーニングも、慢性的な疾患の一つである。 副交感神経型は長距離種目などに多く、交感神経型はパワー形の種目に多いとされる。 症状は双方で若干の差はあるが、基本は競技力低下・疲労感・うつ状態などが上げられる。 予防としては、日常からの安静時脈拍数の測定やPOMSの利用などで心身ともに調子を把握する事、練習量の調整などが挙げられる。
月経異常は女子選手特有の慢性疾患である。 精神的・身体的ストレスや体重の減少・環境の変化などが原因として考えられる。 初経初来の遅延や月経困難症・継続無月経などが症状として挙げられる。 月経異常はホルモンバランスを崩し、疲労骨折などにつながる可能性がある為、練習量や体調の調整を行い予防しなくてはならない。
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