【施設の経営・管理】
「サービス財」の特徴を「物財」と比較しながら説明し、その経営的特徴についても説明せよ。
我々指導者は、練習参加者(顧客)より参加費を徴収し、ニーズに合った指導を提供することをビジネスとして行っている。 一般的なビジネスと違う所は有形の物財の提供ではなく、無形のサービス財の提供が主であると言う事だろう。 水泳指導と言う無形の商品の特徴として、指導者だけでは創造することができないという事。 又、指導者や顧客によってサービスの品質が変化したり、その定量的な測定が難しい事があげられる。 これらは、水泳指導と言う提供される商品の不安定さを意味しており、万が一顧客がその品質に満足が行かなかった場合、指導者だけで代替商品を提供する事はできず、その対応は大変難しい。 有形の商品であれば、顧客が事前に商品の品質を確かめてから購入し、万が一品質に問題があれば代替の商品で対応する事もできる。 不安要素だけが並んだ様だが、「不安定さ=品質レベルの低さ」とは限らない。 不安定であるからこそ、中にはレベルの高い商品も存在する。 しかし、施設全体を商品と捉えた場合、それは顧客にとっての「当たりハズレ」になってしまう。 例えば、ヘッドコーチが指導した場合と新人コーチが指導した場合では間違いなく、指導者の経験や知識の深さなど、様々な要素に差が出てきてしまう。 サービス提供後の顧客に習熟度の違いはあっても、満足度の偏りがあってはならない。 全ての顧客に満足してもらい、より良い品質の商品を提供するのが我々の務めでもある。 したがって、提供プログラムを指導者が一方的に提供するのではなく、その選択権を顧客が持つ。 又、商品の品質を一定に保つ為の指導手順・マニュアル等の徹底及び、施設に在籍する全指導者のレベルアップを常に行わなくてはならない。 これらの対策によって、不安定な要素を少しでも均一化し、施設全体としてのサービス品質を高める必要がある。 それら全てがシステムとして整った後に、サービスの根源とも言える指導者の人間性があるのではないだろうか。
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