【スポーツ指導論】
あなたが、採用しているスポーツ指導の評価活動の実際について説明し、その成果についても述べよ。
評価活動に際し、何を基準に評価するかを決めなくてはならない。 データを取り、そのデータが定量的なものか定性的なものかを見定めなくてはならない。 定量的なものは数値として表現できるもの。 定性的なものとは直接数値として表しにくいもの。 例えば、タイムや順位などは数値として表しやすく、やる気や技術面でどこからどれだけ上手になったと言うことはなかなか数値として出しにくい。 診断的評価の一段階として競技者の年齢がピークに近づき人間形成が出来てきた者の関しては、自発性を持ってスポーツに取り組む為、タイムや順位を目標と定めることは動機づけにもしやすく評価方法にも適切であり、その成果も高い。 逆に、低年齢層及び初心者指導においては、記録や順位のみの目標設定・評価方法は勝利至上主義を低年齢層に指導する事になり道徳教育上にも望ましくない。 よって、小さな上達などの定性的要因を定量的要因へ変換し、総合的評価をするシステムが必要になってくる。 水泳指導において最初の指導目標は、プールへ来させる事、プールを好きにさせる事である。 ここではプールへ来る事が楽しいという自己評価で構わない。 しかし、これは当に定性的な要因ではあるが、定量的に評価するのであれば顧客満足度の評価、しいては我々指導者のサービス品質の評価ということにも取れるので、具体的には出席率などがあげられる。 月間や年間でどれだけ休まずに練習へ来たかを表彰などの形で評価する。 これにより、表彰者はプールを休まないことを目標とし、表彰式を見たものはプールの練習を休まないようにしようとの目標設定にもなる他者評価となる。 又、学校体育における水泳・民間スイミングスクールなどでは、進級基準を設け評価活動を実施している。 これは教育の進捗状況を判断する絶対評価システムであり、集団指導においては最も効率のよいシステムである。 よって水泳という競技では、学校やスイミングスクール等において様々な評価活動がシステム化されている。 ここで問題となるのが泳力の差や高すぎる評価基準である。 低泳力者にもやる気をおこさせる進級基準の作成が重要であり、逆にジュニアオリンピックの参加標準タイムなど、年々厳しく低年齢化してきているので、高い泳力を持つ者にもやり過ぎやらせ過ぎの注意が必要である。 我々指導者は、競技者の将来を見据えた評価基準を作成し、実際の評価や指導へつなげなくてはならない。
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